プログラミング学習で最初に押さえたい知識が変数です。変数は値に名前を付けて扱う仕組みです。Pythonでは数値、文字列、計算結果、判定結果を変数名で管理します。値へ名前が付くことで、プログラムの意味が読み取りやすくなります。
変数は「値を名前で管理する仕組み」です。計算、表示、条件分岐、データ加工の基礎になります。
変数の基本
変数を作る操作を代入と呼びます。左側に変数名、右側に保存したい値を書きます。中央の記号「=」は等しいという意味ではありません。Pythonでは代入演算子です。
age = 20
name = "Taro"
price = 1200
変数名「age」には数値の20が入ります。変数名「name」には文字列のTaroが入ります。変数名「price」には数値の1200が入ります。プログラム内では変数名を使って値を呼び出せます。
name = "Taro"
print(name)
実行結果はTaroです。print関数は画面へ値を表示します。変数名を書くことで、保存済みの値を表示できます。
変数を使うメリット
変数の最大のメリットは、値の意味を名前で表せる点です。数値だけを並べたコードは読み取りが難しくなります。変数名を使ったコードは、目的が見えやすくなります。
price = 1200
tax_rate = 0.1
tax = price * tax_rate
total = price + tax
print(total)
priceは商品価格、tax_rateは税率、taxは税額、totalは合計金額を表します。変数名だけで処理内容が伝わりやすくなります。後から金額を変える作業も短くなります。
変数名の付け方
Pythonの変数名にはルールがあります。半角英字、数字、アンダースコアを使えます。数字から始まる名前は使えません。大文字と小文字は別の名前として扱われます。予約語も変数名には使えません。
| 変数名 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| user_name | OK | 英字とアンダースコア |
| age2 | OK | 数字が先頭ではない |
| 2age | NG | 数字始まり |
| class | NG | 予約語 |
| user-name | NG | ハイフン使用 |
変数名は英語の意味で付ける習慣が大切です。短すぎる名前は処理内容が見えにくくなります。長すぎる名前は入力ミスの原因になります。Pythonではスネークケースがよく使われます。
user_name = "Yuki"
total_price = 3500
is_active = True
user_nameは利用者名、total_priceは合計金額、is_activeは有効状態を表します。真偽値を入れる変数にはis、has、canなどを付けると意味が明確になります。
変数とデータ型
Pythonの変数には、値の種類があります。代表的な型は整数、浮動小数点数、文字列、真偽値です。型の確認にはtype関数を使います。
age = 20
height = 170.5
name = "Taro"
is_student = True
print(type(age))
print(type(height))
print(type(name))
print(type(is_student))
intは整数、floatは小数、strは文字列、boolは真偽値です。Pythonは変数作成時に型名を書きません。値から型を判断します。型を意識できると、エラーの原因を見つけやすくなります。
値の上書き
変数へ別の値を代入すると、中身が新しい値に変わります。古い値は変数名から呼び出せなくなります。
score = 70
score = 90
print(score)
実行結果は90です。scoreへ70を入れた後、scoreへ90を入れています。最後に代入された値が表示されます。変数は固定された箱ではなく、名前が値を指している状態として理解すると扱いやすくなります。
計算で使う変数
変数は計算式の中でも使えます。数値を直接書くより、意味のある名前を使う形が読みやすいコードになります。
width = 8
height = 5
area = width * height
print(area)
実行結果は40です。widthは横幅、heightは縦幅、areaは面積です。計算式だけで何を求めているのか理解しやすくなります。
文字列で使う変数
文字列も変数に代入できます。名前、メッセージ、ファイル名などを扱う場面でよく使います。
first_name = "Taro"
last_name = "Yamada"
full_name = first_name + " " + last_name
print(full_name)
実行結果はTaro Yamadaです。文字列同士は「+」で連結できます。空白も文字列として扱われます。
よくあるエラー
変数では入力ミスによるエラーが多く発生します。変数名のスペル、大文字小文字、代入前の使用を確認します。
user_name = "Taro"
print(username)
user_nameとusernameは別の名前です。Pythonは厳密に区別します。未定義の変数名を使うとNameErrorが発生します。
注意 変数名のスペル違いは初心者に多いエラーです。エラー文に表示される変数名を確認します。
練習
変数の理解には、短いコードの実行が効果的です。合計金額、平均点、自己紹介文など、身近な値を変数に入れて動かします。
math_score = 80
english_score = 70
science_score = 90
average = (math_score + english_score + science_score) / 3
print(average)
実行結果は80.0です。3つの点数を変数に入れ、平均点を計算しています。数値を変えるだけで別の平均点も求められます。
理解チェック
- 変数は値に名前を付ける仕組み
- 代入には「=」を使う
- 変数名は数字始まり不可
- Pythonは大文字小文字を区別
- 型の確認にはtype関数を使う
- 値の上書きで最後の代入が有効
変数を理解すると、Pythonのコードが読みやすく書きやすくなります。 条件分岐、繰り返し、関数、リストでも変数は必ず登場します。入門段階では、意味のある名前を付ける練習が重要です。

